今朝から大盛り上がりとなったこのニュース。日経とCNBCの報道の元ネタだったProPublicaの記事を私のXアカウントで紹介したのですが、
https://x.com/ipo_majime/status/1722764218049732856?s=20
「英語を読むのが面倒くさい」との声を頂戴しましたので、著作権の侵害にならない程度に日本語で要約します。
お酒飲みながらなので正確性は保証しかねます。何卒ご了承下さい。
How Warren Buffett Privately Traded in Stocks That Berkshire Hathaway Was Buying and Selling
「バフェットはバークシャー・ハザウェイが売買している銘柄をどうやって私的にトレードしたのか」
・リーマンショック後の混乱冷めやらぬ2009年4月20日のインタビューで、バークシャーがすでに大株主になっていた米銀行ウェルズファーゴの経営を称賛
・バフェットの発言を受けてウェルズファーゴの株価が急上昇する中で、バフェットは個人口座で2000万ドル分のウェルズファーゴ株を売却
・バフェットが、バークシャーでの投資とは別に個人で株式投資をしていることは知られていたが、「バークシャーが買っている株を私は買えない」と言っていた
・だが米国税庁から流出したデータによれば、約20年間におけるバフェットの個人的な株取引は、世間で言っていたことと違っていた
・過去、少なくとも3回、バフェットはバークシャーが売買したのと同じ四半期、ないしは前の四半期に、バークシャーの売買が対外公表される前に、個人口座で売買していた
・こうしたトレードは、バフェット自身が制定したバークシャーの倫理規定に違反する可能性がある
・2000年~2019年の間、バフェットは少なくとも4.6億ドル相当の株式を個人的に売却していた。この件について書面による質問を送ったが、バフェットは回答しなかった
・2016年のバークシャーの株主総会で、バフェット個人のトレーディングについて質問を受けたが、「私の資産の大部分はバークシャーの株式であり、どのみち自分の資産の大半を寄付するつもり」と一蹴した
・2012年のインタビューでは、「JPモルガンチェースを称賛しているのに、なぜバークシャーで投資しないのか?」と問われ、「私個人で買ってるから、バークシャーでは買えない」と回答
・同年のバークシャー株主総会で同じ質問が出たが、バフェットは「ウェルズファーゴを選好しているが、バークシャーで買っているので個人では買えない。だからJPモルガンチェースをセカンドチョイスとして個人で買った」と回答
・2012年10月、バフェットは数日間で3500万ドル相当のジョンソン&ジョンソン株を売却し、時を同じくしてバークシャーもジョンソン&ジョンソン株を売却したことが、四半期毎の保有報告で明らかになった
・2009年8月、バークシャーがウォルマートへの投資を倍増させる中、バフェットは2500万ドル相当のウォルマート株を売却。どちらの取引が先だったのかは不明だが、バフェットとバークシャーの行動は相反しており、バフェットは自身が設定したインサイダー取引規定に違反するリスクを冒している
以上です。
この記事だけ読んでいると、「オマハの賢人」バフェットがただのおっちょこちょいで、取引をミスったというよりは、老獪なタヌキじじいだった印象を受けてしまいます。
ただ10兆円を超える資産を保有しているバフェットが、たかだか数十億円のためにレピュテーションリスクを負うとも思えず。
本件について、今のところバフェットからもバークシャーからもコメントは一切出ていません。
「そんなん知らんわ」と無視を決め込んで風化するのを待つのかもしれませんが、今後の追加報道には注目しましょう。
バークシャーが円建て債の発行を予定しているとのニュースもありましたが、この件で延期になったりするんですかね? 知らんけど。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB087IP0Y3A101C2000000/